亜鉛(あえん)は、体の機能を正常に保つために欠かせない「必須ミネラル」のひとつです。
美容だけでなく、免疫・味覚・嗅覚など幅広い分野に関わっており、現代人が 気づかないうちに不足しやすい栄養素 として知られています。
この記事では、
- 亜鉛の働き
- 不足するとどんな症状が出るのか
- 食べ物から上手に摂るコツ
- 1日の摂取目安量
をわかりやすくまとめます。
■ 亜鉛とは?体の中での主な働き
① 代謝・ホルモンの働きをサポート
たんぱく質の合成を助け、肌・髪・爪などの新陳代謝を支える重要なミネラル。
② 美容の維持(肌・髪・爪)
不足すると肌荒れ、髪のパサつき、爪が割れやすいなどの原因に。
③ 味覚・嗅覚を正常に保つ
亜鉛は、味を感じる味蕾(みらい)だけでなく、
においを感じる嗅上皮(きゅうじょうひ)の働きにも必要 です。
そのため不足すると、
- 味がわかりにくい
- においを感じにくい(嗅覚低下)
といった症状が出ることがあります。
④ 免疫力の維持
免疫細胞の働きを正常に保つため、風邪や感染症予防にも関係。
■ 亜鉛が不足しやすい理由
① 日本人の普段の食事で摂りにくい
牡蠣・赤身肉など摂取頻度が少ない食材に多く含まれるため、不足しやすい。
② 加工食品や外食が多い
インスタント食品・加工肉などが多いと、亜鉛の吸収が妨げられることがあります。
③ ストレスや飲酒で失われやすい
アルコールの分解にも亜鉛が使われるため、飲酒習慣がある人は要注意。
■ 亜鉛不足の主な症状(チェックリスト)
以下の症状が複数ある場合、亜鉛不足の可能性があります。
- 肌荒れ・ニキビが治りにくい
- 髪がパサつく、抜けやすい
- 爪が割れやすい
- 味覚が鈍くなる(味を感じにくい)
- においがわかりにくい、嗅覚が低下する
- 食欲がわかない
- 傷が治りにくい
- 風邪をひきやすい
嗅覚の異常は見落とされがちですが、亜鉛不足の代表的なサインの一つです。
■ 亜鉛を多く含む食材
◎ 肉類(特に赤身肉)
- 牛肉
- 豚肉
- 鶏もも肉
→ 普段の食事でも取り入れやすく、吸収率も高い。
◎ 魚介類
- 牡蠣(圧倒的に多い)
- サバ・イワシなどの青魚
◎ ナッツ類
- アーモンド
- カシューナッツ
- くるみ
ミックスナッツ習慣は亜鉛補給にも非常に役立ちます。
◎ その他
- 卵
- チーズ
- 納豆・大豆
■ 1日の摂取目安量
- 成人男性:11mg
- 成人女性:8mg
【含有量の目安】
- 牡蠣(2個) → 約6〜7mg
- 牛肉100g → 約4〜5mg
- カシューナッツ30g → 約1.7mg
- 卵1個 → 約0.8mg
肉+ナッツ+卵で効率よく摂取できます。
■ サプリを使う場合の注意点
サプリで補うのも良いですが、
- 過剰摂取(40mg以上/日)はNG
- 鉄の吸収を妨げる可能性あり
- 胃がむかむかすることがある
基本は食事から、足りない日に少量だけ補助的に使うのがおすすめです。
■ まとめ
亜鉛は、
- 美容
- 免疫
- 味覚・嗅覚
- 新陳代謝
など、体にとって重要な働きを持つミネラルです。
不足すると肌・髪のトラブルだけでなく、
「においがしない」などの嗅覚異常 が起こることもあります。
普段の食事に「肉・魚・卵・ナッツ」を少し意識して取り入れることで、
自然と不足を防ぐことができます。